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持続化補助金でネット広告・SNS広告は使える?広報費の上限とECでの組み合わせ方

持続化補助金の広報費で対象になる広告・ならない広告をまとめた図 補助金
この記事にはアフィリエイト広告が含まれています。

ネットショップの売上を伸ばすには、サイトを作るだけでなく集客が欠かせません。持続化補助金(第20回)では、ネット広告やSNS広告は広報費として対象になります。この記事では、広報費で使えるもの・使えないもの、上限、ECでの組み合わせ方を整理します。

この記事の結論

  • ネット広告・SNS広告は広報費で対象になる
  • 広報費の上限は30万円(税込)。これは「当経費の補助金交付申請額の上限」で、単独申請は不可
  • 同じ30万円でも、ウェブサイト関連費のほうは確定時の1/4ルールで通常枠だと12万5,000円が天井。広報費にはこのチェックがない
  • SNS広告の運用代行費も、公募要領の広報費の経費例に明記されている
  • チラシ・カタログ・新聞雑誌広告・看板・宣伝入りの販促品も対象
  • 求人広告、名刺、宣伝の入っていない販促品、配らなかった分は対象外
  • ECサイト(ウェブサイト関連費)+広告(広報費)のように組み合わせて計画する

※2026年10月23日時点。「小規模事業者持続化補助金<一般型 通常枠>第20回公募 公募要領(第8版)」「同 第19回公募 公募要領(第6版)」および交付規程(2026年3月6日改定)をもとに作成しています。

第20回の広報費の基本

上限 当経費の補助金交付申請額の上限 30万円(税込)
単独申請 不可(ほかの経費区分と組み合わせる)
補助率 2/3(賃金引上げ特例のうち赤字事業者は3/4)
通常枠の補助上限 50万円
確定時の1/4ルール かからない(対象はウェブサイト関連費のみ)

第19回との違い:ネット広告は「ウェブサイト関連費」から移ってきた

ネット広告をどの経費区分で計上するかは、第19回と第20回で変わっています。回次をまたいで解説記事を読むときは注意してください。

  • 第19回 公募要領:広報費は「パンフレット・ポスター・チラシ等」。「ウェブや動画に関する広報費用については、③ウェブサイト関連費にて計上してください」とあり、インターネット広告・バナー広告はウェブサイト関連費の経費例でした
  • 第20回 公募要領(第8版):広報費は「パンフレット・ポスター・チラシ・インターネット広告・SNS広告等」。インターネット広告・バナー広告、SNS広告と運用代行費、インターネットを介したDMの発送、インターネットでのプレスリリース配信、電子パンフレット作成が、いずれも広報費の経費例になりました

第19回では、ネット広告はウェブサイト関連費の枠(当時は「補助金交付申請額の1/4(最大50万円)」が申請時の上限)を食っていました。第20回ではそれが広報費の30万円枠に移っています。

広報費で対象になるもの・ならないもの

対象になる例

  • SNS広告・インターネット広告、バナー広告の実施
  • SNS広告の運用代行費
  • チラシ・カタログの外注や発送
  • 新聞・雑誌等への商品・サービスの広告
  • 看板の作成・設置
  • 商品・サービスの宣伝広告が掲載されている販促品
  • 郵送・インターネットを介したDMの発送
  • インターネットでのプレスリリース配信、電子パンフレット作成

対象にならない例

  • 求人広告や会社案内パンフレット(単なる会社の営業活動に活用されるもの)
  • 販売用商品と同じものを使った試供品
  • 宣伝広告の掲載がない販促品
  • 名刺、金券・商品券
  • チラシ等配布物のうち未配布・未使用分
  • 補助事業期間外の広告の掲載や配布物の配布
  • フランチャイズ本部の作製する広告物の購入
  • チラシ等に使用する画像等における被写体や商品の購入に係る関連経費

「作ったけれど配らなかったチラシ」は対象外になります。印刷する枚数は、期間内に実際に配れる数にしておきましょう。

広告費で気をつけたい2つのこと

  • 成果報酬型は対象外:売上や販売数に応じてかかる費用、成功報酬型の費用は対象になりません。アフィリエイト広告や、成果に応じて手数料がかかる集客サービスは使えません。
  • 期間内に支払いを終える:クレジットカード払いの場合、補助事業期間内に引き落としまで完了している必要があります。広告プラットフォームの請求タイミングを事前に確認しておきましょう。

広報費の30万円とウェブサイト関連費の30万円は、効き方が違う

第20回の公募要領は、広報費にもウェブサイト関連費にも「当経費の補助金交付申請額の上限は30万円(税込)」という同じ文言を置いています。ところが実績報告で出す支出内訳書(交付規程 様式第8 別紙3)を見ると、この2つは扱いが分かれています。

  • 広報費(区分2):「(上記3.を除く)補助対象経費小計(①)」に入る。比率のチェック欄はない
  • ウェブサイト関連費(区分3):「(上記3.のみ)補助対象経費小計(②)」として別立て。「(2)≦(5)×1/4であるか はい・いいえ」という欄があり、いいえの場合は実績報告ができませんと注記されている

別紙3の※3は「ウェブサイト関連費は、交付すべき補助金の額の確定時に認められる補助金総額の1/4が上限(最大50万円)」と定めています。通常枠(特例なし)の補助上限は50万円なので、その1/4は12万5,000円。ウェブサイト関連費は、申請時の上限が30万円でも、確定時には12万5,000円で頭打ちになります。この仕組みはウェブサイト関連費の1/4ルールと収益納付で詳しく書いています。

広報費にはこのチェック欄がありません。通常枠でも、広報費は補助金30万円(対象経費45万円・税込)まで積める計算になります。サイト制作に寄せるほど確定時の天井に当たりやすく、広告に寄せるほど当たりにくい、という違いがあります。

広告に使う写真・動画の制作費は、どちらの区分か

第20回の公募要領は、広報費の説明にこう書いています。「自社ホームページや、ECサイトにて使用する動画や写真の制作費用等については、③ウェブサイト関連費にて計上してください」。

  • 広報費:商品・サービスの宣伝のための画像や動画作成(チラシやSNS広告などの広報媒体に使うもの)
  • ウェブサイト関連費:自社サイト・ECサイトに使用する写真や動画の制作費。公募要領は「商品販売のためのウェブサイトに掲載する宣材写真の制作費用」も、こちらの経費例に挙げています

同じ撮影でも、載せる先がECサイトならウェブサイト関連費に入り、上の1/4ルールの影響を受けます。撮影を外注するときは、見積を「サイト掲載用」と「広告用」で分けておくと経費区分を説明しやすくなります。なお、広告に写す被写体や商品そのものの購入費は、広報費の対象外です。

ネットショップでの組み合わせ例

広報費は単独では申請できないため、ほかの経費と組み合わせて「販路開拓の計画」にします。

  • サイト+広告:ウェブサイト関連費+広報費。ECサイトを整え、SNS広告で新規客を集める
  • 新商品+広告:新商品開発費+広報費。新商品を開発し、ネット広告とチラシで告知
  • 催事+同梱物:展示会等出展費+広報費。催事で接点を作り、宣伝入りの同梱物でECへ誘導

ECサイトの制作費を組み合わせる場合は、確定時の上限まで含めてウェブサイト関連費の1/4ルールと収益納付で確認してください。

広告を計画に書くときのポイント

誰に届けるかを具体的にする

「SNS広告を出す」だけでは、何のための経費かが伝わりません。「30〜40代の共働き世帯に、時短で使える商品を知ってもらう」のように、ターゲットと訴求を具体的に書きます。

媒体の選び方に理由をつける

InstagramやLINE、検索広告など、媒体ごとに届く層が違います。「ターゲットがよく使うから」「購入意欲の高い検索ワードで出せるから」など、選んだ理由を添えましょう。

効果の測り方を決めておく

広告からの流入数、購入数、購入単価など、何を見て効果を判断するかを決めておくと、計画の説得力が上がり、実施後の改善にもつながります。

SNS運用を外注する場合

第20回の公募要領は、広報費の対象となる経費例に「SNS広告、運用代行費」を挙げています。SNS広告の出稿料だけでなく、運用代行費も広報費で計上できる書き方になっています。

ただし、人手で営業活動を代わりに行う委託は別扱いです。委託・外注費の対象とならない経費例には「テレフォンアポイントメント等、営業代行業務の委託に係る費用」があります。また委託・外注費そのものが「自ら実行することが困難な業務に限ります」とされ、「デザイン会社によるデザインの外注など、補助事業者が通常事業として実施している業務については、自ら実行することが困難な業務に含まれません」とも書かれています。区分の判断に迷う外注は、商工会・商工会議所に相談してください。

申請前のチェックリスト

  • 広報費だけの申請になっていない
  • 広告の目的・ターゲット・媒体が計画書で説明できる
  • 成果報酬型の費用が含まれていない
  • チラシなどの数量が、期間内に配れる量になっている
  • 交付決定前に広告出稿・発注をしない(発注タイミング)
  • 1件あたりの発注総額が50万円超(税込)なら2者以上の見積を取る(相見積の実務)
  • 補助事業期間外の広告掲載・配布物の配布が混ざっていない

まとめ

  • 第20回では、ネット広告・SNS広告は広報費(補助金交付申請額の上限30万円・税込)。第19回はウェブサイト関連費だった
  • 広報費には確定時の1/4ルールがかからない。ウェブサイト関連費は通常枠だと12万5,000円が天井
  • 成果報酬型の費用、求人広告、配布しなかった分は対象外
  • ECサイトや新商品と組み合わせて、販路開拓の計画にする

持続化補助金の全体像は持続化補助金(第20回)でネットショップは作れるかで解説しています。

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参考資料

最終確認日:2026年10月23日

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