PR

ネットショップの特商法表記にバーチャルオフィスは使えるか|4社を「屋号・電話番号・転送料」で比較

ネットショップ用途でバーチャルオフィスに必要な3条件を示した図 ネットショップ開業
この記事にはアフィリエイト広告が含まれています。

※ 料金は2026年9月時点で各社の公式ページを確認したものです。すべて税込。料金は改定されることがあるため、契約前に必ず公式サイトをご確認ください。

自宅住所を出したくない。その一点でバーチャルオフィスを調べ始めた人は、たいてい「月額660円」という数字に行き当たります。

その金額でネットショップを運営することは、まずできません。

理由は住所の質ではありません。ネットショップ特有の3つの条件が、料金表の一番左の数字から抜け落ちているからです。この記事では、その3つを揃えたときに実際いくらになるかを計算します。


結論:何が必要かで答えが変わる

まず、自分がどちらなのかを決めてください。ここで分かれます。

A. 住所だけでいい(電話番号は自分で用意する)

月額郵便物法人登記
レゾナンス ネットショップ住所貸しプラン550円毎週水曜に転送×
DMM ミニマム660円週1回転送○
NAWABARI ネットショップ運営1,100円週1回転送×(ビジネスプランで可)
GMOオフィスサポート 月1転送1,650円月1回転送○

レゾナンスにはネットショップ専用の550円プランがあり、公式の比較表で特商法表記に対応と明示されています。(物販以外の事業では申し込めません)

B. 特商法の表記を完成させる(住所+電話番号)+屋号宛の郵便も受け取る

実質月額内訳
NAWABARI ネットショップ運営1,100円電話番号も屋号も標準で込み
DMM ミニマム2,310円+電話別途660円+宛名追加1,650円
GMOオフィスサポート 月1転送3,300円+電話別途1,650円+宛名追加1,650円
レゾナンス ネットショップ住所貸し3,740円550円+屋号追加990円+転送電話2,200円

同じ4社でも、AとBで順位がまるで変わります。差は住所のグレードではなく、何が標準で含まれているかから生まれています。

そしてもう一つ、時期の問題があります。GMOオフィスサポートは2026年9月16日と2027年1月に料金改定を予定しています。現在の料金表で比較すると判断を誤ります(後述)。


「月額660円」がネットショップで成立しない3つの理由

1. 最安プランは郵便物を受け取れない

GMOオフィスサポートの転送なしプラン(660円)には、公式ページにこう書かれています。

ネットショップでの表記など、住所のみ必要な方におすすめ。

※来店受取を含む一切の郵便物受取が不可。

住所は使えるが、郵便物は一通も受け取れません。

ネットショップを運営していると、郵便は届きます。返送された商品、決済代行会社からの書類、税務署からの通知。受け取れない住所を特商法表記に載せるのは、運用として破綻します。

郵便を受け取るには、GMOなら月1転送プラン(1,650円)以上。この時点で最安表示の2.5倍です。

2. 屋号宛の郵便物を受け取るには追加料金がかかる

ここが一番見落とされます。

バーチャルオフィスの契約は個人名(または法人名)です。ところがネットショップの郵便物は、屋号宛で届きます。返送された荷物の宛名も、決済会社からの書類も、ショップ名です。

契約名義と違う宛名の荷物は、原則として受け取ってもらえません。受け取るには「宛名追加」のオプションが要ります。

  • GMOオフィスサポート:宛名(屋号等)の追加 1,650円/月
  • DMMバーチャルオフィス:宛名追加 1,650円/月
  • レゾナンス:屋号追加 990円/月〜(3つまで)

660円のプランに1,650円が乗る。ここで料金表の順位は崩れます。

NAWABARIは「複数屋号で住所利用可」を標準で掲げており、この追加費用がかかりません。ネットショップ向けに作られているサービスと、法人登記・フリーランス向けに作られているサービスの構造的な違いです。

3. 特商法は住所だけでなく電話番号も要求する

特定商取引法に基づく表記に必要なのは、住所だけではありません。電話番号も必須項目です。

住所をバーチャルオフィスで解決しても、電話番号が自宅の固定電話や個人の携帯のままなら、隠したかったものは半分残ります。

  • NAWABARI:03番号(東京都内に活動拠点がない場合は050番号)が標準で付属。受信専用で、用件を聞いて折り返し先を伝える「用件転送」方式
  • レゾナンス:転送電話(03・06・045)はオプションで2,200円/月。指定先に24時間転送される
  • GMOオフィスサポート:電話番号の貸与は基本プランに含まれない
  • DMMバーチャルオフィス:050番号サービスを事前申込キャンペーンとして告知中(2026年9月時点で提供条件は未確定)

注意点を1つ。NAWABARIの電話サービスは受信専用の用件転送です。自分から発信するための番号は別オプション。「かければすぐ本人につながる番号」ではないので、その運用で自分の商売が回るかは事前に確認してください。転送電話そのものが欲しいなら、レゾナンスの2,200円のほうが用途に合います。

なお、住所の表記そのものを省略できる条件については「特定商取引法の住所表記、個人は自宅を書かないといけない?省略できる条件を整理」に消費者庁の資料をもとにまとめています。バーチャルオフィスを借りる前に、そもそも借りる必要があるかを確認したほうが早い場合があります。


4社の条件を並べる

NAWABARI
ネットショップ運営
レゾナンス
ネットショップ住所貸し
GMO
月1転送
DMM
ミニマム
月額1,100円550円1,650円660円(年間一括のみ)
初期費用5,500円(※無料キャンペーン中)5,500円+デポジット1,000円〜0円5,500円
郵便転送の頻度週1回毎週水曜月1回週1回
屋号宛の受取標準+990円/月〜+1,650円/月+1,650円/月
電話番号標準(03/050・受信用件転送)+2,200円/月(転送電話)なしなし
法人登記ビジネスプラン(1,650円/月〜)×(990円コースなら可)○○
来店受取—銀座店で可可(名古屋除く)—
拠点目黒東京・横浜・大阪の12拠点全国23拠点渋谷・銀座ほか
契約月契約・年契約年払いコースあり月契約年間一括前払い・途中解約でも返金なし

レゾナンスのネットショップ住所貸しプランは法人登記ができません。将来法人化するなら990円のバーチャルオフィスコースへ切り替えることになります。


転送料は「無料」ではない

ここも料金表に出てきません。郵便物を転送してもらうには、月額とは別に転送料がかかります。

転送料
NAWABARI実費(手数料込)を都度支払い
レゾナンス100gまで300円/150gまで450円/250gまで500円/500gまで650円。書留・宅配便の受取は1件300円(普通郵便・ネコポス・クリックポストは無料)。デポジットから差し引き
GMOオフィスサポート〜150g 0円 / 150g超4kg以内 440円〜 / 4kg超 実費(2026年9月16日から改定。下記参照)
DMMバーチャルオフィス定型内(〜150g)330円/回、定型外(〜500g)550円/回、宅急便は実費

DMMは1回の転送ごとに課金されます。週1回転送で毎週郵便が届けば、転送料だけで月1,320円。月額660円の2倍です。

レゾナンスも週1転送なので、100g以内が毎週届けば月1,200円。月額550円より転送料のほうが高くなります。

GMOは現在150g以内が無料で、ここが実質的な強みでした。その無料が終わります。


GMOオフィスサポートの料金改定(2026年9月16日/2027年1月)

公式に告知されている内容です。これから契約する人には直接影響します。

2026年9月16日から:転送料

現在改定後
〜150g0円/通330円/回
〜500g440円/通550円/回
500g超〜4kg440円/通実費相当額

同時に「写真でお知らせ」オプション(1,100円/月)が終了し、基本プラン料金だけで郵便物の写真が確認できるようになります。不在票通知(220円/通)も無料化。ここは改善です。

2027年1月上旬から:基本料金

プラン現在改定後上げ幅
転送なし660円990円+50%
月1転送1,650円2,530円+53%
隔週転送2,200円2,750円+25%
週1転送2,750円2,970円+8%

月1転送プランが最も大きく上がります。「月額660円」「月1転送1,650円」を前提に比較している記事は、来年1月には成立しません。

ネットショップ用途(月1転送+宛名追加)で計算すると、年39,600円が年50,160円へ、1万円以上増えます。


タイプ別の選び方

住所だけ借りたい・費用を最小にしたい

レゾナンスのネットショップ住所貸しプラン。月額550円で特商法表記に対応、毎週水曜に転送、写真通知も無料です。法人登記ができない点と、屋号・電話番号が別料金である点だけ確認してください。物販以外の事業では申し込めません。

→ 【レゾナンス】

特商法の表記をまとめて完成させたい

NAWABARI。屋号宛の受取と電話番号が標準で付いてくるぶん、条件を揃えたときの総額が最も低くなります。住所は目黒の1拠点のみ、支払いはPayPal中心という制約は事前に確認してください。

→ ネットショップの公開住所には【NAWABARI】

法人登記が主目的で、全国の拠点から選びたい

GMOオフィスサポート。入会金・保証料が0円で、月1転送プランから登記できます。全国23拠点。ただし2027年1月の改定を織り込んで判断してください。郵便が少なく屋号宛の受取が不要なら、改定後でも十分に安い選択肢です。

→ GMOオフィスサポート

住所のブランドを重視する

DMMバーチャルオフィス。銀座などの住所が選べます。ただし年間一括前払いで途中解約しても返金されません。まだ続けるか分からない段階で年契約を選ぶのは、割引ではなく前払いです。この考え方は「ネットショップ作成サービス6社を「料金構造」で比較」でも同じ結論になりました。

→ DMM バーチャルオフィス


まとめ

  • ネットショップ用途では「月額660円」は成立しない。郵便物受取・屋号宛・電話番号の3つが抜けている
  • 最安プランは郵便物を一通も受け取れないことがある(GMOの転送なしプランは公式に明記)
  • 屋号宛の受取は月990〜1,650円の追加になる。ネットショップの郵便は屋号で届く
  • 特商法は電話番号も要求する。住所だけ借りても表記は完成しない
  • 住所だけでいいなら、レゾナンスのネットショップ住所貸しプラン550円が最安。ただし法人登記は不可
  • 住所も電話番号も屋号もまとめて必要なら、NAWABARIが実質1,100円で最も安い
  • 転送料は月額と別。レゾナンスもDMMも、毎週郵便が届けば転送料が月額を上回る
  • GMOは2027年1月に基本料金を改定予定。月1転送は1,650円→2,530円(+53%)

バーチャルオフィスは、住所の一等地さを競う商品ではありません。自分の運用で発生する郵便と電話を、いくらで捌けるかの商品です。そこで比べると、料金表の順位とは違う答えが出ます。

あわせて読む:特定商取引法の住所表記、個人は自宅を書かないといけない?省略できる条件を整理

あわせて読む:個人がネットショップを始める手順|開業届から初回発送までの全工程

あわせて読む:ネットショップ開業にかかる費用の全内訳|実際に運営して分かった「見落とす費用」


この記事について

筆者はWebマーケティング・EC運営のフリーランスとして、複数のブランドで自社ECおよびモール店舗の運営に携わっています。料金は2026年9月時点で各社の公式ページ(料金プラン・サービス一覧・よくある質問・料金改定のお知らせ)を確認したものです。料金・プラン構成は変更される場合がありますので、契約前に必ず公式サイトをご確認ください。

コメント

タイトルとURLをコピーしました