※ 料金は2026年9月時点で楽天市場の公式「プラン・費用」ページを確認したものです。楽天の表示はすべて税別です。最新の情報は公式サイトをご確認ください。
楽天市場の出店費用を調べると、まず「がんばれ!プラン 月額25,000円」が出てきます。
この金額で出店できるわけではありません。
楽天の費用は月額出店料のほかに7項目あります。しかもそのうち5つが売上に比例します。つまり売れば売るほど増える。だから知りたいのは月額いくらかではなく、月商のうち何パーセントが楽天に消えるかです。
この記事では、楽天が公式サイトで公開している試算条件をそのまま使って計算します。
結論:月商が小さいほど、比率は跳ね上がる
月商別の合計費用と、それが月商に占める比率です(税別・R-Messeは課金されるものとして計算)。
| 月商 | がんばれ! | スタンダード | メガショップ |
|---|---|---|---|
| 30万円 | 64,682円 21.6% | 99,182円 33.1% | 164,182円 54.7% |
| 50万円 | 89,138円 17.8% | 118,638円 23.7% | 183,638円 36.7% |
| 100万円 | 150,275円 15.0% | 167,275円 16.7% | 232,275円 23.2% |
| 178万円 | 245,650円 13.8% | 243,150円 13.7% | 308,150円 17.3% |
| 300万円 | 394,825円 13.2% | 361,825円 12.1% | 426,825円 14.2% |
| 1,000万円 | 1,250,750円 12.5% | 1,042,750円 10.4% | 1,107,750円 11.1% |
月商30万円だと21.6%、月商50万円でも17.8%が消えます。「楽天は売上の10〜15%」という説明をよく見ますが、それが当てはまるのは月商300万円を超えてからです。
この計算が公式の試算と一致することは確認しています。楽天のシミュレーターは月商50万円・がんばれ!プランで89,137円と出ます。上の表は89,138円。1円差は端数処理です。
費用は8項目ある
楽天市場の出店費用の全項目です。太字が売上に比例するもの。
| 項目 | 金額(税別) |
|---|---|
| 初期登録費用 | 60,000円(初回のみ) |
| 月額出店料 | がんばれ!25,000円/スタンダード65,000円/メガ130,000円 |
| システム利用料(パソコン) | がんばれ!3.5〜6.5%/スタンダード・メガ 2.0〜4.0% |
| システム利用料(モバイル) | がんばれ!4.0〜7.0%/スタンダード・メガ 2.5〜4.5% |
| 楽天ポイント | 楽天会員の購入代金×付与率(通常1.0%) |
| 楽天スーパーアフィリエイト | アフィリエイト経由売上の2.6〜5.2% |
| モール利用料 | 月間売上高の0.1% |
| R-Messe | がんばれ!3,000円/スタンダード・メガ 5,000円(現在無料期間中) |
| 楽天ペイ利用料 | 月間決済高の2.5〜3.5% |
システム利用料がパソコンとモバイルで分かれていて、モバイルのほうが高いことに気づいてください。そして楽天自身の試算条件はモバイル79.5%・パソコン20.5%です。実質的に効いてくるのはモバイルの料率のほうです。
なお上の試算で使った公式の前提はこうです。売上の95%が楽天会員による購入、売上の15%がアフィリエイト経由、モバイル比率79.5%。自分の店の実態がこれと違えば数字は変わります。
「月商178万円でスタンダードがお得」は一点の数字ではない
楽天は公式ページでこう案内しています。
月商が約178万を超えると、スタンダードプランが一番お得!
この178万円という数字は、料率の置き方で大きく動きます。
がんばれ!とスタンダードの月額差は40,000円。これを料率差で割れば分岐点が出ます。
上限料率どうしで比べた場合
がんばれ! 6.90% → スタンダード 4.40% 差 2.50%
40,000円 ÷ 2.50% = 1,600,000円下限料率どうしで比べた場合
がんばれ! 3.90% → スタンダード 2.40% 差 1.50%
40,000円 ÷ 1.50% = 2,666,667円160万円から267万円まで、100万円以上の幅があります。楽天の「約178万円」は、料率差2.25%を想定したときの数字です。
なぜ幅が出るのか。システム利用料の料率は商品ジャンルによって決まり、公式サイトでは範囲でしか示されていないからです。自分の扱う商材がどの料率になるかは、出店前に確認しないと分かりません。
つまり「178万円を超えたら切り替え」と覚えるのは危険です。自分のジャンルの料率を確認して、40,000円÷料率差で計算し直してください。
スタンダードからメガショップへの切り替えは、売上では回収できない
ここは見落とされます。
スタンダードとメガショップは、システム利用料の料率が完全に同じです。どちらもパソコン2.0〜4.0%、モバイル2.5〜4.5%。
つまり月額の差65,000円は、売上がいくら伸びても回収されません。上の表を見てください。月商1,000万円でもメガのほうが月65,000円高いままです。
メガショップを選ぶ理由は、売上ではなく登録可能商品数と画像容量だけです。
| 登録可能商品数 | 画像容量 | |
|---|---|---|
| がんばれ! | 10,000商品 | 1.5GB |
| スタンダード | 50,000商品 | 100GB |
| メガショップ | 無制限(初期値20万商品) | 無制限(初期値100GB) |
商品数が5万を超えるか、画像が100GBを超えるか。それ以外にメガショップを選ぶ理由はありません。
初年度に先に出ていく現金
月額で考えていると見落とす部分です。楽天の出店料は前払いです。
| 支払い方法 | 初年度に先に出る現金(税別) | |
|---|---|---|
| がんばれ! | 年間一括払 | 初期60,000円 + 25,000×12=300,000円 = 360,000円 |
| スタンダード | 半年ごとの2回分割払 | 初期60,000円 + 65,000×6=390,000円 = 450,000円 |
契約期間はいずれも1年です。がんばれ!プランは、売れる前に36万円を払い切るところから始まります。税込にすれば約40万円。
自社ECなら同じ36万円で3年以上運営できます。この差については「モール出店と自社EC、どちらから始めるべきか|両方運営して分かった判断軸」で整理しました。
すべて税別という落とし穴
楽天の公開料金はすべて税別です。
これは意外と効きます。月商50万円・がんばれ!プランの89,138円は、税込にすると98,052円。月商100万円の150,275円は165,303円。
ネットショップ作成サービスの料金表示はたいてい税込です(ネットショップ作成サービス6社を「料金構造」で比較で比較しました)。税込と税別を並べて比べると、楽天を1割安く見積もることになります。
出店前に確認しておくこと
計算してきたとおり、楽天の費用は自分のジャンルの料率が分からないと確定しません。公式サイトに出ているのは範囲だけです。
出店を検討する段階で確認しておくべきなのは次の3つです。
- 自分の商品ジャンルのシステム利用料率(これが分岐点の計算を左右します)
- 自分の店のモバイル比率の想定(79.5%という前提が自分に当てはまるか)
- 初年度に先に出ていく現金(がんばれ!なら税込約40万円)
このうち1つ目は問い合わせないと出てきません。資料請求は無料で、出店を決める前に数字を固める材料になります。
逆に言えば、この3つを確認しないまま「月額25,000円だから」で判断するのは危険です。月商30万円の段階では、費用比率が21.6%になります。
まとめ
- 楽天の費用は8項目。そのうち6項目が売上に比例する
- 月商30万円で21.6%、50万円で17.8%。「売上の10〜15%」が当てはまるのは月商300万円を超えてから
- 公式の「月商約178万円でスタンダードがお得」は料率の置き方で160万〜267万円まで動く。自分のジャンルの料率で計算し直す
- スタンダードとメガショップは料率が同じ。月額差65,000円は売上では回収できない。商品数5万・画像100GBを超えるかだけで選ぶ
- がんばれ!プランは年間一括払。初年度に税別36万円を先に払う
- 楽天の表示はすべて税別。税込表示のカートサービスと並べると1割安く見える
- システム利用料はモバイルのほうが高く、楽天自身がモバイル比率79.5%を想定している
楽天は「月額25,000円のモール」ではありません。月商の12〜22%を払って集客を買う場所です。その比率が自分の粗利で成立するかを、出店前に一度計算してください。
あわせて読む:モール出店と自社EC、どちらから始めるべきか|両方運営して分かった判断軸
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あわせて読む:ネットショップ作成サービス6社を「料金構造」で比較|月商いくらでどれが安いか
この記事について
筆者はWebマーケティング・EC運営のフリーランスとして、複数のブランドで自社ECおよびモール店舗の運営に携わっています。料金と試算条件は2026年9月時点で楽天市場の公式「プラン・費用」ページを確認したものです。計算結果が公式シミュレーターと一致することを確認していますが、実際の請求額はジャンル別料率や店舗の実績によって変わります。料金・プラン構成は変更される場合がありますので、出店前に必ず公式サイトと資料でご確認ください。


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